みなさんこんにちわ、横山です。

今回は前回の続きで色についてよく考えてみましょう。

さて、前回は「膨張色」「収縮色」・「進出色」「後退色」

といった単体の色が持つ視覚効果について紹介しました。

今回は2つの色による組み合わせの効果について色々お話をしていきます。

色の対比には、大きく分けて5つございます。

①明度対比

周りの色の明るさによって同じ色が違って見える現象。

この２つのオブジェクト。それぞれ真ん中にあるグレーの色は全く同じ色ですが、

白に囲まれたグレーは明るく、黒に囲まれたグレーはより暗いように見えますね。

このように、明度差のある2つの配色は

明るい色をより明るく、暗い色をより暗くみせてくれるような視覚効果があります。

明度の高い色を目立たせる時は、周りに暗めの色を置くと目立ちやすいってことですね！

②縁辺対比

２色並ぶと、その２色の境界付近が強調されて見えるという現象。

縁辺対比によって、並んだ2色の境界付近は実際の色の差よりも差が大きいように感じてしまいます。

明るい方の境界付近はより明るく、暗い方の境界付近はより暗く見える。

といったように強調部分が所々にあるので、なんだかぼこぼこと波打ったように見えますよね。

解決策としては、色と色の間に無彩色を挟み込むとその現象は起きなくなります。

③彩度対比

周りにある色の彩度によって、同じ色が違って見える現象。

周りの色が高彩度であればあるほどメインの色はくすんで見え、

反対に彩度が低ければ低い程メインの色の彩度が鮮やかになったように感じます。

デザインをする時、なあんだか全体的にくすんで見えるような気がしたら

配色の彩度を気にしておいたら解決するかもしれませんね。

④色相対比

周りの色に影響を受け、色相がずれてみえる現象。

真ん中のオレンジは2つとも同じ色ですが、赤に囲まれたオレンジは少し黄色っぽく

黄緑に囲まれたオレンジは赤っぽく見られますね。

赤に囲まれたオレンジは、赤の補色である緑の方へと色相がずれて黄色っぽく。

黄緑に囲まれたオレンジは、赤紫の方へと色相がズレていき赤っぽく見えます。

背景の周りの色の面積が大きかったり、周りの色が鮮やかな色になるほど強い色相対比を生みます。

⑤補色対比

色相環で反対同士にある色を組み合わせると互いに鮮やかに見えるという現象。

こちらも真ん中の色は同じ色ですが、緑色の方がお互いにより鮮やかに見えます。

補色対比では、彩度の高い補色を組み合わせた場合、

色と色の境界がちらついて見える「ハレーション」という現象が起きます。

ハレーションを回避する方法としては、色と色の間に無彩色を入れる

もしくはどちらかの彩度を下げてしまえば起こらなくなります。

補色の組み合わせは、色の差が激しいので目立たせたい時にとても有効ですが、

ハレーションが起きてしまうので注意が必要な対比でもあります。

因みに、補色の組み合わせはだいたいこんな感じになってます。

このように、色々な対比を使って目立たせたいものを目立たせ、

際立たせたいものを際立たせる方法がいくつかございます。

映像の制作やデザインで色というものを効果的に魅せていく為に

色と色の組み合わせによる視覚効果をしっかり確認しておきましょう。